市販の画像を使うときはライセンスだけではなく、その先まで気をつけて!

2013.12.09 | 覚えておきたい | |
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どーも、どーも、ご無沙汰の WP-D Red でございます。別にモンハンばかりしてブログをサボっていたわけではありません。

有名ホテル/レストランの伊勢海老がある日突然ニュージーランド産のロブスターになっていたり、鮭のムニエルが鱒のムニエルになっている昨今いかがお過ごしでしょうか。

久しぶりのこの記事では、フォトストックサービスや画像 CD などの、市販されている画像を使う際に注意するべき点について考えてみたいと思います。

さて、みなさんこんな広告見たことありませんか。

広告:2人きり、混浴できる宿。1泊5,000円以下

別に日和ったわけじゃなくて、dis るつもりじゃないのでモザイクかけました(笑)

Red もよくお世話になる大手旅行検索サイトの広告です。広告が切り替わるのを待っていたのですが、なかなか切り替わらず11月の終わりにも見かけました。もしかしたら今も配信されているかもしれません。

2人きり、混浴できる宿。1泊5,000円以下。

ええええー、マジで~!このお部屋が5,000円以下なら今すぐポチっちゃうよ〜!ここでクリスマスに彼女とムフフ……

…とか思ったりしますよね?

でも、この広告をクリックすると旅行検索サイトのトップか、スマートフォンからだと提供している旅行検索アプリのダウンロード画面に飛ばされるだけ。

このお部屋の予約ができないじゃないか!

…というわけで、調べてみましょう。使うのは Google 画像検索。さきほどの画像を切り取って、アップロードしてみます。

Google 画像検索にかけてみる

一つ目と二つ目のホテルは違いました。和風のホテルではあるんですが、このお部屋がありません。さらに進むと…

Google 検索2

おっ、フォトストックサービスの Fotolia を発見しました。

Fotolia.comのロイヤリティフリーストックフォト・イラスト、%22ホテル和風客室%22(作者:regagy、作品ID:#34861812)

なるほど、超大手旅行検索サイトの人(…から広告を請け負った代理店の人)はここで画像を購入して広告に使ったようですね。きちんと購入すればライセンス処理もされているし、と思ったのでしょうが、みなさん、さきほどの検索結果の最後に何かあったのに気づきましたか?

もう一度見てみましょう。

Google 検索2

夢しずく 別邸 蘇庵とあります。

夢しずく 別邸 蘇庵 - 客室・食事情報 [一休.com]

4.43…評価高い!

じゃなくって、お部屋は、お部屋はー!?

夢しずく 別邸 蘇庵 - 客室・食事情報 [一休.com]2

あった!

間違いありません。Fotolia の写真はこちらのホテルで撮影されたものです。

これでホテル名がわかりましたので、改めて超大手旅行検索サイトに戻って検索してみます。

施設詳細[ホテル夢しずく 別邸 蘇庵]-じゃらんnet

ちゃんと、あるじゃないですか。

どっしぇー、な料金プラン

大人1名、15,000円〜って、これあかんやつや…。5,000円じゃムフフできひんやん…。

ちなみにどうでもいいことですが、こちらのプランは最低料金になっておりまして、それなりのプランですと大人1名 31,500円となっております。ムフフしようと思うと、大人2名様で63,000円ほどいただいております。どんな VIP ですか。ほんとうにありがとうございました。

これは旅行検索サイトの商品画像、という切り口でしたが、同じ画像が奈良県にある建築会社のポートフォリオ(施工例)にも使われていました。実際に施工されているのなら問題ないのでしょうけど、九州のホテルを奈良県の会社が…?とちょっと怪しんでしましました。

というわけで、もうお分かりになったと思いますが、ライセンス処理は大丈夫そうに見えても、このように使ってしまうとサイトの利用者の錯誤を以って誘引することになりかねません。昨今の虚偽表示問題で外食産業を中心に対応に追われているところではありますが、虚偽表示問題は他山の石ではありません。商品画像やポートフォリオの作品などは極力撮影したものを使うのが望ましいでしょう。フォトストックなどを利用する際には上の例のようにならないように十分ご注意を!

くそう、やっぱりいいホテルは高いなぁ……。