会社員でもいいじゃない。会社員とフリーランスについてみんなが忘れていること

2013.04.12 | 制作あるある
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あっというまに桜が咲いたかと思えば嵐とともに散ってしまい、気がつけば4月もなかばですね。この季節の変わり目に新たな生活をスタートした方も多いでしょう。わがWP-Dでは独立したメンバーもちらほらいるなか、とくに変化なくたんたんと業務をこなしているネイビーです。

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あこがれのフリーランス

勉強会はじめ仕事がらみで同業者に会った場合に「いつか独立したい」「独立しないの?」という話題が上がることが少なくありません。勉強会の参加者にフリーランスが多いということもあるかもしれません。会社でデザイナーやプログラマとしての経験を積んで、いつかはフリーランスとして独立したい!という流れがあります。
専門職の私たちにとって独立・起業がやはり目標なのでしょうか?

ちかごろ会社員の私ですが、フリーランスの過去を持ちます。
家庭の事情からプログラマと暮らしていたので、家にプログラマが2人いたら会社に行く必要ないじゃん?というノリで開業しました。幸い案件に恵まれ快適な仕事環境をスタートしました。朝起きたらパジャマのままメールチェックしてもいいし、ごはんを食べながらコーディングしてもいい、なんといっても通勤がないのがラクでした。

フリーランスのよいところ

心の準備も資金もなく、突然に始まった私のフリーランス時代はこんな感じでした。

  • 自分のペースで仕事できるため、捗ってしょうがない
  • 書籍、ネット代はもちろん家賃や光熱費の一部が経費になる
  • 好きな仕事ばかりできる
  • 通勤がないし、服装はどうでもいい
  • フリーランスっていうとなんかかっこいい

開業したら昇給はないため最初から高めの単価を提示しました。安いのが強みのような仕事はしたくなかったし、最初に安くしてしまうと次からもサービスせざるをえません。たまたま成功しました。深夜や週末でも作業できるため、安くはないものの早さが売りでした。
仕事をじゃんじゃん受けました。食事意外はコーディングという毎日に満足し、おぼれていました。

フリーランスで困ること

※あくまでも私の場合です。

  • 新しいスキルを習得しずらい
  • 営業がめんどうくさい
  • 国民保険や国民年金が高い
  • 仕事とプライベートの区別がしずらい、自宅イコール仕事場
  • フリーランスっていうと信用をなくすことがある

当時はコワーキングスペースなどなかったのでフリーランス同士で知り合ったり、経験のないスキルに手をだすこともなく、いつも同じような案件を受注していました。生活面では、賃貸の審査でいやな思いをしました。引っ越しをするのに、取引先の契約社員ということにしてもらったことがあります。

会社員に戻ってみて

私のフリーランス時代は、やはり家庭の事情から終わりを告げました。仕事を優先しすぎたためか、気が付くとひとりになっていたからです。いえひとりはいいのですが、仕事のやり方や人生について悩んでも落ち込むばかり。気分転換としての就職活動を始めました。そのころの私にこなせる案件は限られている、というあきらめもありました。

よほど運がよかったとみえ年齢の壁を越えて、再就職します。
ここで、以前には考えたこともない会社員の良さを再認識するのでした。

会社員の特典

  • 福利厚生がある
  • 業務時間に新しいスキルを習得の時間をさいてもいい
  • 退社したらプライベート!
  • 有給休暇とは、休んでも給料がでるシステム
  • 体調やスキル的にどうにもならなくても、同僚がなんとかしてくれる

こんなの当たりまえだ、と思われるかもしれません。
私にとっても、新卒時に経験した会社員となんら変わらない条件なのです。それでいて、サラリーマンとしての特典をかみしめざるをいませんでした。会社に行けば仕事がある、ミーティングや見積もり作業にも工数が発生する。やったことのない分野の案件がきても、勉強しながら(しかも給料をもらいながら)やればいいのです。

一方困ったのは、会社に着ていく服がないことでした。カジュアルOKとはいえ、とにかく服がありませんでした。あと家にいるペットのことばかり考えていましたかね。

WordPressと出会う

ほどなく、私はWordPressと運命的な出会いを果たします。社内の案件でなにかCMS(できれば無料)を使うように提案されたことがきっかけです。
当時は趣味のブログをMovableTypeで運営した私ですが、それしかできないというのもしゃくでした。そもそもMovableTypeは商用が有償でした。かといってXOOPSやDrupalはハードルが高い。ちらほら聞くようになっていたWordPressとかいうものに手を出すチャンスでした。
はまりました。
初めてでどうしていいかわからないながら、最終目的としての案件と納期が決まっていたのがよかったのでしょう。書籍や情報が少ないなか、必死で突き進みました。なんとか構築できるようになると、PHPやjQueryを使ったカスタマイズも楽しくなってきます。週末にやってる勉強会というものに、初めて参加しました。

どっちがいいか?

エイッと独立したのはよいけど、そこからどうしたいか?目的がなかったのが私の甘さでした。調子にのって仕事を詰め込みすぎて、燃え尽きました。なので、なんのためらいもなく会社員に戻ってしまったといえます。

勉強会に行くようになって、フリーランスのデザイナーやエンジニアと多く知り合うようになりました。みなさんものすごい勢いでWebサービスを生み出したり、新しい技術に挑戦したりと活躍しています。やはりあこがれます。私もいまならうまくできるかも?独立してWordPressの仕事ばっかりやりたいな、と少し思います。

とはいえ2度目の就職がなければWordPressに関わることもなかったので、自分にとっては悪くない選択でした。好きな案件ばかりやってるわけにはいかないけど、同僚の意見を聞きながらサービスを作っていく今のスタイルも気に入ってます。
これからまた独立するかもしれないし、転職するかもしれない。いろいろ試して好きな仕事をしたい。それがフリーランスなのか会社員かなのか?私にはあまり関係なくなってきました。

どちらにしてもいまできることといえば、日々押し寄せる情報や技術の波に向かって興味を持ち続けることなのです。