6時間ぶっ通しの極濃イベント『問い合わせフォームを考える市民フォーラムふくおか(仮)』に行ってきました。(前半)

2013.07.19 | イベント | 考える。
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どもPurpleです。
長崎の才能あふれる若手WordPressプラグイン作者 北島さんにインタビューしてきました! の記事に引き続き、2013年7月13日に、WordPressプラグイン Contact form 7 の作者、三好さん主催で開かれました『問い合わせフォームを考える市民フォーラムふくおか(仮)』についてレポートを致します。

概要としましては、WordPressの国産問い合わせフォームプラグイン作者3名が中心となって行われる会で、前半は3名がそれぞれのプラグインの説明や今思っていることなどを発表。その後、参加者全員で座談会というような流れでした。その内の前半をお届けします。

3つのプラグインと作者はこちらです。

Trust Form
確認画面が付いており、フォームの編集はドラッグアンドドロップによって直感的に操作できる
堀家さん

MW WP Form
確認画面あり。ショートコードとHTMLで自由なデザインが可能。豊富なバリデーションを持つ
北島さん

Contact form 7
言わずと知れた世界中でもっともダウンロードされている問い合わせフォームプラグイン
三好さん

前半:3名によるプレゼン抜粋

■ 堀家さん

堀家さん

  • 直感的なインターフェイスとして提供しているドラッグアンドドロップによるフォーム編集機能は、あるいみ拡張性をなくしている。実際に多くの項目を追加したり、細かいデザインを設定しようとすると余計に複雑な操作が必要な場合もある。
  • それでもコードが全く書けないようなユーザにとっての使いやすさを重視している。
  • 次期バージョンでは ” その他の設定 ” という機能を新たに取り付ける予定。よりメンテナンスが柔軟になる。
  • 将来的にはレスポンシブ対応なども検討し、対応を目指している。
  • 表示される問い合わせフォームがテーブルになっているのは、Facebookで行ったユーザーアンケートの結果だが、どちらにしろ不満的な意見は聞かれる
  • 以前に比べ右肩上がりに注目は高まってると感じている。

■ 北島さん

北島さん

  • 確認画面と完了画面のURLが変更可能。ショートコードとHTMLで自由なレイアウトが可能。豊富なバリデーション(メールを2回入力させて確認するなども可能)
  • いろんなお問い合わせフォームプラグインを使ってみたが、どれもお客さんの要望をみたせなかったので、自分で作った。
  • 現在も仕事でお客さんから要望をもらうたびに機能追加を行なっている。
  • もしかしたら、このプラグインでWordPress界に革命をおこせるかも!と思ったが、DL数はほとんど伸びていない。
  • もっと反応をもらうためにも機能追加をして行きたいと考えている。
  • 今後マニュアルを整備する必要があると考えているが、なかなか書くのが面倒であると感じている。
  • 開発者向けの日本語のドキュメントが不足していると感じ、結局英語サイトを見ている。

Mw wp formについてss from タカシ キタジマ

■ 三好さん

三好さん

  • 国産のコンタクトフォームプラグイン作者が3人もあつまって嬉しい。今後も増えていくと面白そうだなと思います。
  • プラグインをしてる人にはなかなかスポットが当たらないと感じている、またプラグインを作ってる上での大切なことや大変なことを共有したいという気持ちから今回の会を企画した。
  • Contact form 7について
    • 最初は日本語が文字化けしないコンタクトフォームとして評価を受けた。実はそこはマルチバイトパッチのお陰であり、Contact form 7の功績とは全く違うところだった。
    • 問い合わせフォームによる文化的な違いは、よく言われるようなデザインなんかよりもっと明確に、使われ方の違いがある。
    • WordPressフォーラムにおいて、Contact form 7への相談・質問などが1日20件以上海外の言語で行われている。日本語で問い合わせは週に2回ぐらいととても少ない
    • 共有SSLの問題については逆で、プラグインリリース後6年間で1回しか海外からその相談・質問は来ていない。日本からの相談・質問は2個に1個ぐらい共有SSL
    • 最近はヘテムルなど共有レンタルサーバにおいても独自SSLの打ち出しなどが増えてきている
    • 確認画面についてはまったく、日本独自の仕様であり、とても小さいフォームにも確認画面を欲しがるという特殊とも言える文化が日本にのみある。海外ではそれほど優先ではない。
  • 有料プラグインや有料テーマの問題点
    • 有料の問い合わせフォームプラグイン等、テーマも含め有料化の波が大きく来ていることについて問題と感じている
    • 最近になってContact form 7が動かないというようなフォーラムの書き込みついて、多くはクオリティーの高くない有料のテーマやプラグインとの競合が原因となっている。こちらが原因を究明しようとしても有料のためソースがあるいみクローズとなっており、対応が難しい。
  • プラグインを作っている人が文化を作っていると感じる。確認画面にしても、共有SSLにしてもみんなで止めようといえば止められるんじゃないか
  • IE6が一番わかり易い例だが、いろいろなものが残るのは僕達が対応してしまうから。あえて対応しないことで正しい方向に導くことがプラグイン作者には可能ではないか

プラグインは作者の思想であり、継続的な努力の積み重ねのもとに提供されている

会全体を通して非常に和やかなムードで、お互いがお互いを尊重しながら、まじめにプラグインと向き合い話し合う、非常に楽しく良い会でした。

同機能であるはずの問い合わせフォームについて3者3様の思想があり、理念があるんだと感じました。また、ユーザが増えて欲しいと思う反面、増えたら増えたで、同じように難しい問題も増えていくのだということについても改めて考えさせられました。

そういった様々な葛藤の中でもプラグインを継続的にメンテナンスしていただけているからこそ、今日のWordPressの発展があるわけで、日々そういったことに感謝せねばなと思った次第です。後半は座談会などが開かれましたがその記事はまた後ほど。

ではでわー。

「問い合わせフォームを考える市民フォーラムふくおか(仮)」について既に公開されている感想記事はこちら

WordBench番外編!「問い合わせフォームを考える市民フォーラムふくおか」に参加しました! WebCake ウェブケイク

問い合わせフォームを考える市民フォーラムふくおか(仮) | Ecogrammer

コンタクトフォームとYシャツと私 | カクニンプラスのweb日誌

お問い合わせについて語らいました | iDeasilo

著者情報

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WPD-Purple
30代半ば ディレクター兼デザイナー