今回はWP-Dの執筆陣と、これからWebディレクターに求められるものとは、今後生き残っていくにはどういうスキルを身につければ良いのか、座談会形式で話し合ってみました。結論めいたものはありませんが、参考になれば幸いです。
(2012年12月某日インターネット内某所にて)
WPD-Blue「ども、ブルーです。みなさまお集まりいただきありがとうございます。
今回はWP-D年内最後の記事として、来年への展望を軽く話しあってみたいと思います。まず、2012年をWordPress中心のトピックで振り返ると、全国でWordCampやそれに準じる大きなイベントが行われ、オープンソースCMSがより浸透した年でした。このサイトも鹿児島で行われたWordPressのカンファレンスWordVolcanoでのLTがきっかけでした。これからWordPressをネタに仕事を増やそうと思っている人が多いのではないかと思います。
実際、WordPressで構築して欲しいとCMSを指名した仕事がアウトソーシングサービスにあふれていますね。一方ではスマートフォンへの対応は無視できないものとなり、RWDなどの高度なスキルが求められる一方で、ホームページ・ビルダーがWordPressに対応し、WordPress関連書籍が次々に発売されるなど、これまで高度なとされてきた技術の敷居がどんどん下がってきたことを実感した年でもあるかと思います。そんななか、単に『WordPressが分かります』では仕事にならないことは自明ではないかと思います。
という前提で、さぁ2013年にみなさんはどのように生き残っていこうと思われますか?というお題で、どうぞ」
WPD-Red「周囲を巻き込み、人を動かす力かなぁ」
Blue「お、いきなり技術以外で来ましたね」
Red「いや、もう一人で手を動かすだけでは無理でしょう…」
Blue「確かに。違う言い方をすれば、人を手配できる力という感じですかね。安けりゃいいという仕事はすでにあるソリューションを多売するようなものですからね…。そういうところじゃない仕事をしていこうと思うと、解決策をクライアントと共に作っていかなければいけないし、そうなるとあらかじめどんな力が必要かわからない。そういうとき、問題を解決できる人をどれだけ正確に見極めて手配できるか…。」
WPD-Clear「近い意見かもしれませんが、人の意見を聞く力、むやみに手を出しすぎない力かな」
Blue「おお、クリアさんも技術以外の話題ですね」
Clear「ディレクターが手を出しすぎて結果全体が回らなくなることが多いです。『木を見て森を見ず』ということですね~、細かいところに目が行って、全体の進行がおろそかになってしまう」
Blue「Webディレクターは必要ですか?と真面目に聞かれることもありますもんね。案件を進行させる力がないディレクターが立っていると、もはや邪魔だという意見もでてしまう…。でもクオリティを上げていくには必要なんですけどね」
WPD-Orange「いいですか?」
Blue「お、オレンジさんどうぞ」
Orange「肯定する力が欲しいです」
Blue「やっぱり技術じゃないですね(笑)お客さんのムチャぶりを受け入れちゃうってこと?」
Orange「いえw 人の意見をw」
Blue「人の意見を柔軟に受け入れる姿勢ってことかな?ディレクターが俺様に付いて来いで突っ走って失敗したこととかが?」
Orange「若い人の意見とか、否定的になってしまうのは嫌だなーと」
Blue「ああ…、なんかありがちな気もします。プロとしてやってきた矜持があるんでしょうけど、若いのに、年下の後輩のやることに否定的になったり、あいつは分かってない、的な言動になる。結局損するのは自分なんですよね」
Red「あー、肯定する力は欲しいですね。10年も業界いるとだいたい何ができる、何ができない、ってことはもう見えてしまうので。。。」
Orange「肯定って結構難しいんですよー(´・Д・`) 肯定出来る人の所には若い人も寄ってきますね!」
Red「肯定します!若い女子寄って来い!」
Blue「肯定する力かぁ。2013年がどうというより、年齢が影響する内容かなぁ」
WPD-Pink「制作チームとお客さんと私自身の満足度をあげていくプロジェクトの進め方とか、すりあわせ方法を模索していきたいなーと思います。ただ八方美人していてはダメで、制作チームにもお客さんにも言うときは言わないとですが、その辺をどうさじ加減コントロールするかとか」
Blue「確かに、自分自身の満足度をあげていくのは重要ですよねぇ…。魅力的な成果物を世に問うためには、ディレクター自身も気持ちよく仕事ができるのが理想」
WPD-Purple「私が一つだけ挙げるなら『英語』。当たり前に読んだり書いたり話したりできないと差はどんどん開きそう。あとは、新トレンドをキャッチするアンテナを広げる努力と、それに突っ込める機会。
制作現場でいつも欲しいと思うのは、預言者ぐらい未来の危機予測をするプランニング。最終局面で、なんとかできる、フロント側のプログラム知識。人としてのケア力向上。
フリーランスとしては自己ブランディング強化。収益構造の分散化。最低限の清潔感。疲れを見せない粋な振る舞い」
Blue「一つじゃないですよねw」
Purple「まあまあ。でもWP-Dはほんとにありがたいと思いますよ。業界でやり手の人たちがこうしてノウハウを大公開してるわけですから…」
Orange「WP-Dはほんとに新しい発見ありますなぁ。感謝です」
Purple「言い出しっぺもこんなにおもしろくなるとは思ってなかったよ。ハッハッハ」
Blue「いやあ、でも同意見ですわ。最重要なのは英語。あとはトレンドキャッチ力、危機予測力、最終的に自分でなんとかできる技術の勘。メンバーへのケア。イケてると見られる元気さ」
Purple「多くの人に会うってのも今後必要なことの一つよね。人のつながりがすごく大切」
Red「ちゃんと最終的なプロダクトを、誰がどのように見るのか、ということをプロダクトが出来上がる前に想像できるかどうか、も」
Blue「単に人脈を作るとかではなく、人を知り人の意見を聞くことが仕事にも意味を持ってきますね。キーワードででてきた『英語』ってのも結局はコミュニケーション能力ですもんね。何だか最終コミュニケーション力だ、って言うと陳腐な結論のように見えますが、でもWeb業界で生き残ってきたみなさんが言うと重みがあるなと思います。今日はありがとうございました。それでは、みなさん2013年もご活躍をお祈りしております」
著者情報
- 辛口トークでお馴染みの不健康男子です
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