なぜ無償で開発や、翻訳を続けるのですか? WordPress界隈のみんなに聞いてみた。

2013.11.27 | WordPress | 考える。
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#03 : 日本語翻訳チームからの回答


Naoko Takano

私は何というか、WordPress すごいなーおもしろいなーと思って、自分でもできることがあるんだ、それもすごいなーって感じで始めて続けてる感じです(というか、オープンソースってものを WordPress に出会うまでよく知らなかったので)。そうやって関わることでいろんな出会いや経験ができたし。
でもまあ、自分が面白くてやってるっていうのは分かってて、それがなかったら続かないというこのバランスのもとにこれだけたくさんの人の協力を集めてる WP のエコシステムはすごいなー(ふりだしにもどる)という感じですね。笑


odyssey

個人的には日本でボランティアというと学生が就職活動のネタとしてやるみたいなイメージに落ちてしまっているので、ボランティアというつもりはなくて、ヒューマンリソースもクラウドにできればいいなーって感じです。
基本は元気玉みたいなもんで、少しずつでもいいから元気を分け合えば大きなものができたらいいな、と思って翻訳や最近あまり公開してないけど、テーマやプラグインには取り組んでいます。だから自分にとって苦しくなる位にはしないようにしてます。


Mako

日本語版作成チームの他の人たちは何らかの形で仕事が WordPress に関係しているんじゃないかな。だから日本語版を充実させることがそのうち自分の仕事に返ってくるとか、あるいは日本語版作成に関わっているということ自体が自分の実績になったりしているんじゃなかろうか、と想像しています。

それに対して、僕はまったくそういう仕事ではないし、IT 関係ですらない。実名を隠さなければならない理由もありませんが、それを明らかにしたところで何のメリットもありませんから、はじめのころに名乗った Mako のままです。WordPress をたまたま目にして面白そうだなと思い、日本語をもうちょっとよく直してくれたらいいのに、と思ったことがきっかけ(*)で、それ以来今まで関わっています。

(*) 自分のブログ http://pasero.net/~mako/blog/s/477に少し書きました。

自分でも「なんでこんなことやってんだろうなー」と思うんですよね。

今回このような質問を受けて、自己分析みたいなことをしてみますと、僕がインターネットに触れはじめたのは、まだそれが商業化される前でした。歳がばれますが。作れる人が作って直せる人が直して、ユーザーはお互い教え合って、それが金になるとか考えていなかった。僕にはそういう能力はあまりなかったけれど、そんな恩恵にはしっかりあずかっていました。インターネット関連、もっと狭く言って Web 関連だけでも一大産業になって、多くの目端の利く人たちはちゃんとしていたんでしょうが、僕はいまだにぼーっとしていて「マネタイズ」のこととかを考えられない。しかもこれまで受けてきた恩恵を別の形でもどこかで返せるなら、なんて思ってしまっているのかなあ。

翻訳で、しかもほとんどが UI (ユーザーインターフェース。ボタンのラベルやクリックするための語句、短い説明など)なので、自分の思いを込められるということはあまりありません。ましてや数人いる作成チームのなかの1人にすぎません。だけど、用字用語で「どうせ訳すならこの語で」と、少しだけ自分の意志を反映させられることもあります。これが日本語版作成に関わる本当にわずかの動機でしょうかね。

数少ない UI ではない翻訳が readme.html です。といっても大部分は無味乾燥な説明文ですが。最初にインストールするときにちらっと見かけるだけで、滅多に読まれることのないページです。今後 WordPress は自動更新になるので、なおさら目にする機会は減るでしょう。このなかに「Share the Love」という章があります。何度か考え直して「分かちあい」と訳しました。Facebook や Twitter が日本で流行する前だったのでこう考えられたんでしょうね。いまなら「共有」というつまらない訳語に引っ張られていたかもしれません。

こんな話をしていたら、無性に報われたい気持ちになってきました。WordPress 日本語版が存在することで収入を得ている方、そのほんの一部を僕に寄付しても罰は当たりませんよ。連絡待ってます。


Tai

惰性!

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WPD-Purple
30代半ば ディレクター兼デザイナー