こんにちは、WPD-Pink です。今回はディレクターとして私が気を付けていること、心がけていることを書いてみます。
私がディレクターとして大事に考えているのは Win-Win の関係を作ることです。そのために、「クライアント(担当者)の立場を考える」「作業担当者の立場を考える」「信頼関係を作る」ことが重要だと思っています。
クライアントに対して
ディレクターを始めた頃は、こちらの考えや思いだけをクライアントに伝えてしまいがちでした。たとえば、複雑な構築を行うのに金額へのディスカウント要望が強かった場合、「技術的には可能ですが予算的に無理です」と言ってしまったり。これは制作者サイドの視点が強いディレクターに多い傾向だと思います。
クライアント(担当者)にだってもちろん上司がいたり、色々あるわけです。無茶ぶりした担当者も、本当は無理を言っていると分かっていて、それでも上司から言われて…と板挟みで苦しんでいることもあります。その場合、先ほどのような返答ではクライアントに親身になれていないですよね。結果としてクライアントの心が離れていくこともあります。
キーマン(担当者の上司など)が他にいる場合は「担当者の顔を立てる」「担当者がキーマンに説明しやすい材料を出す」「担当者がキーマンに伝えやすい提案も出す」、これらを心がけています。担当者に親身になり、味方につけてしまうとその後が圧倒的に楽になります。
先ほどの例でいえば、担当者の立場を踏まえ発言の裏を考えたうえで「こういった作業を行い、工数はこうなるので、これに基づくとこういう金額に、と詳細を分かりやすく説明する」「この機能は工数がかかり金額があがるので、こういったアプローチではどうでしょう、と提案する」といった感じです。
これで上手く担当者がキーマンを納得させられれば、ディレクターは理不尽さを背負わず案件を受注できてハッピーです。担当者も「きっちりと仕事をまとめた」ということになり、キーマンからの評価が良いものになってハッピーです。その暁には、きちんと担当者に「○○さんのおかげです、ありがとうございます!」と感謝を伝え、気持ち良い関係を心がけています。
作業担当者に対して
デザイナーやコーダーには、納得いく金額で理不尽ではない仕事をしてもらいたいと思っています。そのためにはまずクライアント側と調整して無茶ぶりのストッパーになることが大事ですが、やむを得ない事態でどうしても作業担当者に無理をお願いしなくてはいけないこともあります。
その場合、「クライアントがこういっているから、今日中にこうやって」などと伝えるだけでは担当者は理不尽さを感じてしまうこともあります。そうならないように、できるだけクライアントとのやりとりや経緯を担当者に伝えるようにしています。
言葉が足りない、コミュニケーションが足りない、というのは思っている以上に溝を作る物で、「知っていたら気持ち良く引き受けたのに」ということもあります。また、担当者から「せめてこうできないか」と提案があったものは、できる限りクライアントにかけあい調整を心がけています。
作業担当者がカツカツで、でも無理な依頼があった、そんな時は自分が出来る範囲でフォローに入ることもあります。
まとめ
クライアントだけ、ディレクターだけ、作業担当者だけ、では、良いものは作れないし、案件もまわらない、と思っています。協力して作り上げる、そのために信頼関係は大事なものです。
上に書いたこと以外にも、信頼関係のためにクライアント・作業担当者どちらに対しても「レスポンスはよく」「怪しい点は早く確認」「相手から言われたことは必ず1回検討(すぐ拒否しない)」「お互いに助け合えるところは助け合う、譲り合う」と言ったことを心がけてます。
あと、これは個人的なところですが、硬くなりすぎないようにクライアントや作業担当者にたまに余談をふるようにしています。気候についてふれたり、体調を気遣ったり、そういうコミュニケーションで距離を詰めたいという気持ちで…!
信頼関係を作り、「○○さんがディレクターだとやりやすい」とか「○○さん本当にありがとう!」とクライアントや作業担当者に言われると、本当に嬉しいものです。もうそこまでにあった苦労は全部どうでもいいなと思っちゃうくらいです。
当たり前なことばかり書いてしまったかもしれませんが、自分の体験談という面も込めて今回は書きました。 🙂
著者情報
- 30代 ディレクター兼マークアップエンジニア